4月27日 南伊豆 入間 たたみ根
午前4時、スマホのアラームが静寂を裂く。
静かな森の中、別荘の夜明けが始まる。
ぐお・・・・むう~ん・・・
と、トイレ・・・ジョボジョボ・・・・
爽やかな朝が、加齢臭をまとった中年どもに汚される。
3人ともに急いで朝飯をすませ、4時半に別荘を出発する。
ワイパーがフロントガラスの水滴を弾き飛ばし、ヘッドライトがカーブの向こうまで続く黒いアスファルトを照らし出す。
昨夜から降り出した雨が、まだやんでいない。
海岸線を走りながら薄暗い海を見ると、波もうねりもあまりないようだ。
予報によると、もうすぐ雨も上がるらしい。
風もなく、今日はなかなか快適な釣りができそうである。
15分ほどで入間に到着し、駐車場で着替えて準備をする。
む・・・着替える前に、トイレへ行っておくか。
酒を飲んだ次の日は、ゆるババになるものだ。
限られた時間で、顔を真っ赤にして下腹部に力を入れる。
おお・・・こ、これだけ出せば、もう大丈夫だろう。
毎度毎度、そんな甘い考えでトイレを後にする。
あと3分でいいから、なぜもうひと踏ん張りしないのか。
完全に出し切らんと、悲劇が待っていると知りながら、ついつい出発を急いでしまうのが、釣り人なのだ。
今日は我々3人の他に、釣り客が1人いた。
先日もご一緒した人で、まだ入間に来るようになって日が浅いそうである。
ここの魅力に取りつかれたか(笑)
沖へ出て潮を見ながら、船長とどこに乗るか相談をする。
今日の状況なら、追手か畳根がおもしろいだろうと船長が言うので、偽チヌ師さんのリクエストで、畳根に下りた。
今日は磯でコマセを混ぜる。
どんな場所に乗るかわからないので、持って来たのは超遠投グレだ。
コマセ投入範囲が広がるからのう。
マゼマゼ・・・・ふふふ・・・・ん?・・・・うう・・・んむう!
は、腹が痛くなってきた・・・
に、二度ババか!
くっ!
やはり駐車場のトイレで出したババは、ただ栓を抜いただけだったか!
周りの磯に、他の釣り人はいない。
しかし、偽チヌ師さんが石鯛場に釣り座を取っている。
高場にはナニパクが釣り座を構える。
むう・・・隠れるところがない!
仕方がない、ここはテクニックで切り抜けるしかないだろう。
バッカン重ねである。
ふふ・・・こういう時は「この型」が有効なのだ。
海に向かって背を向けるのは厳禁だが、今日のこの場所は持って行かれるような波が来ないのを観察して確認済みだ。
だが、安全のために、チャランボは握っておく。
リキむのにも、大変よろしい。
おお・・・やはりまだ残っておったのだな。
ここで出し切っておかんと、また同じことを繰り返すに違いない。
昨日、元気に泳ぎ回っていたイサキの変わり果てた姿が、ニチニチと出て来る。
ああっ!
波が少し上がって来た!
ば、ババがあ! 内陸部に置いた道具に向かってババがあ!
磯バッグの少し手前まで流されて広がったババを、水汲みバケツで海へ流し、ようやく釣りを開始する事ができた。
ええコマセになっただろう。
今日やってみたい釣り座は、まだ潮を被っているので、入れるようになるまでここでやってみよう。
まずは軽い仕掛けで潮の流れを調べる。
ゆっくりと右へ流れるのだが、サラシとからんで複雑な顔を見せる。
船の水温計では、港15.9度 途中14.6度、この辺りは15.4度だった。
この流れの中なら喰ってきやすいに違いない。
底潮は難しいかもしれんのう。
いろいろと流して探るのだが、付けエサを全く取られない。
浮いても来ないし、引っかかるまで底へ落としてもアタリがない。
磯ギワに沈めてもダメ。
攻めあぐねていたら、当初の狙い場が乾燥してきた。
こちらに移動じゃ。
さて、今日の狙いはこれだ。
「太ハリスで張り出しの裏に隠れたおおもんを引きずり出す。」
新しくセットした道具は、竿がBB-Xの2号、道糸4号、ハリス6号。
昨日の離島仕掛けそのまんまである。
うふふ・・・ふつう、誰もやらない仕掛けでやってみるのだ。
針だけは半島回りサイズを使う。
で、張り出したシモリの向こうギワをネチネチと狙う。
何度も引っかかりながら、しつこく狙う。
来んのう・・・
喰いさえすれば、問答無用で引きずり出すんじゃがのう・・・
普段は狙えないポイントをやってみようという趣旨なのだが、何も喰わない。
ナニパクが、大きくはないがマダイを上げたという。
偽チヌ師さんも、型もんのオナガを上げた。
だが、今日は0か1かの釣り。
おおもんを釣り上げるのだ!
が、あまりに無反応なので、この仕掛けのままちょっと遊んでみた。
うおおおお!
2号竿が海面に突き刺さる。
完全に体が負けて、竿を持つので精一杯じゃあ!
こ、これはデカい!
なんかわからんが、デカい!
すかっ!
ば、バレたあ~~~~~~!!!
ちくしょ~~~!
これを見ていた偽チヌ師さんが、ニヤニヤしながらやって来た。
「竿より体がくの字に曲がってましたわ(笑)」
くっ・・・せっかくのチャンスを・・・
もう一度同じことを繰り返すが、そうそう何度も来るわけもなく、相変わらずアタリがないまま、午後1時になる。
むう・・・このままでは P.B.になってしまう・・・
それはそれでいいと思うのだが・・・そういう釣りをしたんだろうが、今日は。
ハリスを2.5号に落とした(爆)
誘惑に負けたんかい!
すぐにコッパが釣れる。
その後は気持ちよく、メジナがかかって来る。
35くらいまでの、ええ型の口太とオナガが上がって来る。
全部ポイしてたのだが、オナガが太ってるので、1枚だけ〆てキープ。
む、もう出て来たか。
今年はコイツも磯で処理して持って帰るかのう。
というか、昔はよく持って帰って食べたからのう。
納竿時間直前、いい引きが来た。
ええもんが来たか!
お約束のアンタかい!
・・・サンノジでトリを飾ってもうたか・・・
最初から普通に探ってたら、もっとええもんが釣れたかもしれんのう・・・
ま、ホームグラウンドだし、また畳根に上がればいい。
やはりここ入間には夢があるのう。
帰りに3人で魚を分け、適度なお土産を持って家路についた。
車の中は、またバカな話で盛り上がる。
楽しい2日間であった。
釣りの疲れを仕事で癒し、次の釣行に備えるのじゃ。
・・・普通、逆のような気もするが・・・
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静かな森の中、別荘の夜明けが始まる。
ぐお・・・・むう~ん・・・
と、トイレ・・・ジョボジョボ・・・・
爽やかな朝が、加齢臭をまとった中年どもに汚される。
3人ともに急いで朝飯をすませ、4時半に別荘を出発する。
ワイパーがフロントガラスの水滴を弾き飛ばし、ヘッドライトがカーブの向こうまで続く黒いアスファルトを照らし出す。
昨夜から降り出した雨が、まだやんでいない。
海岸線を走りながら薄暗い海を見ると、波もうねりもあまりないようだ。
予報によると、もうすぐ雨も上がるらしい。
風もなく、今日はなかなか快適な釣りができそうである。
15分ほどで入間に到着し、駐車場で着替えて準備をする。
む・・・着替える前に、トイレへ行っておくか。
酒を飲んだ次の日は、ゆるババになるものだ。
限られた時間で、顔を真っ赤にして下腹部に力を入れる。
おお・・・こ、これだけ出せば、もう大丈夫だろう。
毎度毎度、そんな甘い考えでトイレを後にする。
あと3分でいいから、なぜもうひと踏ん張りしないのか。
完全に出し切らんと、悲劇が待っていると知りながら、ついつい出発を急いでしまうのが、釣り人なのだ。
今日は我々3人の他に、釣り客が1人いた。
先日もご一緒した人で、まだ入間に来るようになって日が浅いそうである。
ここの魅力に取りつかれたか(笑)
沖へ出て潮を見ながら、船長とどこに乗るか相談をする。
今日の状況なら、追手か畳根がおもしろいだろうと船長が言うので、偽チヌ師さんのリクエストで、畳根に下りた。
今日は磯でコマセを混ぜる。
どんな場所に乗るかわからないので、持って来たのは超遠投グレだ。
コマセ投入範囲が広がるからのう。
マゼマゼ・・・・ふふふ・・・・ん?・・・・うう・・・んむう!
は、腹が痛くなってきた・・・
に、二度ババか!
くっ!
やはり駐車場のトイレで出したババは、ただ栓を抜いただけだったか!
周りの磯に、他の釣り人はいない。
しかし、偽チヌ師さんが石鯛場に釣り座を取っている。
高場にはナニパクが釣り座を構える。
むう・・・隠れるところがない!
仕方がない、ここはテクニックで切り抜けるしかないだろう。
バッカン重ねである。
ふふ・・・こういう時は「この型」が有効なのだ。
海に向かって背を向けるのは厳禁だが、今日のこの場所は持って行かれるような波が来ないのを観察して確認済みだ。
だが、安全のために、チャランボは握っておく。
リキむのにも、大変よろしい。
おお・・・やはりまだ残っておったのだな。
ここで出し切っておかんと、また同じことを繰り返すに違いない。
昨日、元気に泳ぎ回っていたイサキの変わり果てた姿が、ニチニチと出て来る。
ああっ!
波が少し上がって来た!
ば、ババがあ! 内陸部に置いた道具に向かってババがあ!
磯バッグの少し手前まで流されて広がったババを、水汲みバケツで海へ流し、ようやく釣りを開始する事ができた。
ええコマセになっただろう。
今日やってみたい釣り座は、まだ潮を被っているので、入れるようになるまでここでやってみよう。
まずは軽い仕掛けで潮の流れを調べる。
ゆっくりと右へ流れるのだが、サラシとからんで複雑な顔を見せる。
船の水温計では、港15.9度 途中14.6度、この辺りは15.4度だった。
この流れの中なら喰ってきやすいに違いない。
底潮は難しいかもしれんのう。
いろいろと流して探るのだが、付けエサを全く取られない。
浮いても来ないし、引っかかるまで底へ落としてもアタリがない。
磯ギワに沈めてもダメ。
攻めあぐねていたら、当初の狙い場が乾燥してきた。
こちらに移動じゃ。
さて、今日の狙いはこれだ。
「太ハリスで張り出しの裏に隠れたおおもんを引きずり出す。」
新しくセットした道具は、竿がBB-Xの2号、道糸4号、ハリス6号。
昨日の離島仕掛けそのまんまである。
うふふ・・・ふつう、誰もやらない仕掛けでやってみるのだ。
針だけは半島回りサイズを使う。
で、張り出したシモリの向こうギワをネチネチと狙う。
何度も引っかかりながら、しつこく狙う。
来んのう・・・
喰いさえすれば、問答無用で引きずり出すんじゃがのう・・・
普段は狙えないポイントをやってみようという趣旨なのだが、何も喰わない。
ナニパクが、大きくはないがマダイを上げたという。
偽チヌ師さんも、型もんのオナガを上げた。
だが、今日は0か1かの釣り。
おおもんを釣り上げるのだ!
が、あまりに無反応なので、この仕掛けのままちょっと遊んでみた。
うおおおお!
2号竿が海面に突き刺さる。
完全に体が負けて、竿を持つので精一杯じゃあ!
こ、これはデカい!
なんかわからんが、デカい!
すかっ!
ば、バレたあ~~~~~~!!!
ちくしょ~~~!
これを見ていた偽チヌ師さんが、ニヤニヤしながらやって来た。
「竿より体がくの字に曲がってましたわ(笑)」
くっ・・・せっかくのチャンスを・・・
もう一度同じことを繰り返すが、そうそう何度も来るわけもなく、相変わらずアタリがないまま、午後1時になる。
むう・・・このままでは P.B.になってしまう・・・
それはそれでいいと思うのだが・・・そういう釣りをしたんだろうが、今日は。
ハリスを2.5号に落とした(爆)
誘惑に負けたんかい!
すぐにコッパが釣れる。
その後は気持ちよく、メジナがかかって来る。
35くらいまでの、ええ型の口太とオナガが上がって来る。
全部ポイしてたのだが、オナガが太ってるので、1枚だけ〆てキープ。
む、もう出て来たか。
今年はコイツも磯で処理して持って帰るかのう。
というか、昔はよく持って帰って食べたからのう。
納竿時間直前、いい引きが来た。
ええもんが来たか!
お約束のアンタかい!
・・・サンノジでトリを飾ってもうたか・・・
最初から普通に探ってたら、もっとええもんが釣れたかもしれんのう・・・
ま、ホームグラウンドだし、また畳根に上がればいい。
やはりここ入間には夢があるのう。
帰りに3人で魚を分け、適度なお土産を持って家路についた。
車の中は、またバカな話で盛り上がる。
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