竿かけに革命を起こす! 「楽竿ライト 誕生」

2013.10.17(Thu)

楽竿(らっかん)を作って、釣り場で使っていると、仲間から、「俺にも作ってくれ~」。




当時、1台作るのに7日間。
休みの日を7日間つぶすんです・・・部材費用も入れて、「じゃあ、5万円ね。」

で、何台か作ってあげてたんですが、釣り友の中には、5万円は工面できないのもいて、
「なんとか安いの作って~」

実際、作るのに時間がかかるのは、台座部分。
楽竿の心臓部は、竿受け部分であり、ここだけなら1週間もかかりません。

左右のアームは外注で、それ以外の部分を手作りするだけですから、1日あれば作れます。
でも、竿受け部だけでは、竿を設置できません。

脚がない・・・竿受け部を何かで固定しなければならない。
じゃあ何にしようかと考えて、一般竿かけのように、三脚に取り付ける事にしました。

三脚と言えば、カメラ用が世間では一般的。
種類もたくさんあるし、競争が激しいので価格もこなれています。

調べると、一部大型カメラを除くと、ネジは世界共通の規格でした。

で、竿受け部の底面に、カメラ用三脚のネジ穴を切ってやるといいのではないか?

で、できたのが、「楽竿ライト」です。

light01001.jpg

底面の穴が、カメラの三脚ネジ穴です。
これで、市販のカメラ用三脚が、ほとんどどれでも使用できます。
ほとんどというのは、カメラ固定用ネジには、2種類ありますが、普通に買えるのは小さい方の規格。
大型カメラ用のネジを使用している三脚など、普通のカメラ店では、見る事もできません。

light01002.jpg

取り付けると、こうなります。
楽竿がこのように使用されるので、楽竿ライトも同じように使えます。

light01003.jpg

楽竿は、クーラーやミニチェアーに座った時、操作にちょうどいい高さに設計してありますが、楽竿ライトだと、取り付ける三脚で変わってきます。

light01004.jpg

立った時に操作しやすいように、高さを調節することができます。
汎用性は、楽竿ライトの方が高いです。
思わぬ副産物でした。

light01005.jpg

で、この手作り製「楽竿ライト」を、釣り友に2万円で売ってあげたのでした。

「楽竿ライト 量産化 1」につづく



にほんブログ村 釣りブログ 磯釣りへ
にほんブログ村

にほんブログ村 釣りブログ 海釣りへ
にほんブログ村

にほんブログ村 釣りブログへ
にほんブログ村
スポンサーサイト

竿かけに革命を起こす! 「楽竿ライト 量産化 1」

2013.10.18(Fri)

しばらくは、手作りで楽竿ライトを作り、ゆずったりしていたんですが、手間がかかるので2万円、部材購入や作業を効率化して、16,000円まで価格を押さえました。




が、いっそのこと型を作って量産化すれば、もっと安くなるのではないか?
そう考え、ステンレスを扱う工場いくつかに、見積もりを取ると同時に、製品自体の完成度をもっと上げる事にしました。

また、実際の釣りに使用するには、このハンドメイド型で事足りるのですが、ここに感性を盛り込むことにしました。

「実用には十分であり、しかも使っていて気持ちいい」

このコンセプトです。

車で言えば、移動するだけならどの車でもいいが、運転が気持ちよくて、しかも運転しやすい。 というのを目指したわけです。

まずはアームです。
当時のアームは内径が大きくて、風で竿が振れると、すぐに竿尻が閉じたアーム内を動いてずれたのです。
しかし全くずれない、つまり竿尻の直径と同寸ならば、アソビがなくて、とても使いづらい。

では、どのくらいの遊びがあればいいのか?

もちろん竿によって、竿尻の直径寸法は変わります。

そこでやはり試作です(笑)

arm001.jpg

また、左右のアームが合わさる角度が重要です。
180°に近づけば近づくほど、竿はすぐに左右に振れます。

角度が90°など小さくなればなるほど、竿尻を押さえる力が弱くなり、開いてしまって竿が外れてしまうかもしれません。
これは竿の長さと重量によりますが、感覚的に100°位になると「危ねぇ~」と不安感を感じてしまいます。

arm002.jpg

この「感覚」と、基本的性能、横風への対処を実験し、アームの仕様が決まりました。

arm003.jpg

言葉にすれば簡単ですが、度重ねた実験の結果、はじき出した結論ですので、数値の公表はいたしません(笑)

これをもとに量産型アームの仕様が決まりました。

arm004.jpg

もちろん、ステンレス製です。
このアームの実物を製作し、他の部品を調整していきます。

「楽竿ライト 量産化 2」につづく。



にほんブログ村 釣りブログ 磯釣りへ
にほんブログ村

にほんブログ村 釣りブログ 海釣りへ
にほんブログ村

にほんブログ村 釣りブログへ
にほんブログ村

竿かけに革命を起こす! 「楽竿ライト 量産化 2」

2013.10.19(Sat)

アームの量産試作品ができて来ました。
同時に他の部品の試作品もできました。
で、ハンドメイド楽竿ライトと比較してみました。




light02001.jpg

楽竿ライトを水平にセットした場合、現製品は竿が下に12°向きます。
が、出来上がってきた試作品は、上段のように17°も下を向いてしまいます。

これは感性の問題ですが、この角度には「心地よい」というものが存在します。

・5°以下の場合
竿を置くと同時にアームが閉まり、非常に気持ちがいい。 最初のうちは。
あまりにクイックすぎて、余裕というものがない。 だんだん疲れてくる。
自動車でいえば、レーシングカーのようなものか。

・20°以上の場合
竿を置くと、大きく前に沈み込む。
ストロークがありすぎて、動きが緩慢。
自動車でいえば、ダンプカーのようなものか。

レーシングカーもダンプカーも、運転したことはありませんが、まあ例えということで。

長時間使っていて疲れず、動作が心地いいと感じるのは、8~12°の間です。
これは実際に私が釣りに使用して感じたことですので、個人差があるかもしれません。

が、誰に命令されて作るものでもないので、とことん、主観で作ります(笑)

light02002.jpg

この試作品は、17°であり、前部が大きく沈み込むために、シーソー前部がU字溝の底よりも下に出てしまいます。

light02003.jpg

よって、U字溝底面とシーソーが干渉しないよう、切欠きを設けました。
しかし、取り付ける三脚の雲台によっては、シーソー部と雲台が干渉するかもしれません。
雲台によっては使えない・・・これはあってはならないこと。

light02004.jpg

やはり角度を浅くして、シーソー前部がU字溝底面と干渉しないようにする必要があります。

さて、この角度の調節ですが、どのようにして行うのかと言うと、これまた複雑で、3つの方法があるのです。

・シーソー部の回転軸位置を変更する。
・U字溝の幅を変更する。
・アームの初期位置(開いた状態)での、左右アーム接合部分の間隔を変える。

以上の3つの方法を組み合わせて設計をし直します。

「楽竿ライト 量産化 3」につづく



にほんブログ村 釣りブログ 磯釣りへ
にほんブログ村

にほんブログ村 釣りブログ 海釣りへ
にほんブログ村

にほんブログ村 釣りブログへ
にほんブログ村

竿かけに革命を起こす! 「楽竿ライト 量産化 3」

2013.10.21(Mon)

ハンドメイド楽竿ライトに、量産アームを取り付けると、上段のように12°から14°になり、問題が発生しました。




light03001.jpg

下段は試作U字溝ですが、これを14°にするには、シーソー軸を10mm後方にする必要があります。
これは試作U字溝の内寸が20mmから24mmと、4mm増えた事によるものです。

light03002.jpg

沈み込む量が同じでも、U字溝の内寸が変われば、アームが開閉する動作に違いが出ます。
前回記したように、3つの方法でシーソー角度を調整できますが、全部を変数にすると組合せが膨大になり大変です。

幸い、ハンドメイドで創る時、様々な実験をしたため、動作についてのカンがあります。 ここをこうすれば、こうなる・・・という感じで。

light03003.jpg

内寸はハンドメイドと同じ20mmにします。
今までの経験から、これよりも狭くなるとバランス(安定感、台座固定ネジに不可がかかりすぎる等)が悪くなります。
また、拡幅するとアームの動作が緩慢になります。
ここはこの数値で固定です。

シーソーの回転軸の位置は、微妙です。
この位置は、前後の重量バランスが関係するからです。
これは最後の変数としておき、もう一つの方法、アームの初期位置を変える事を最大限にやってみます。

light03004.jpg

左右のアームが開いている時(これが初期位置)、竿尻を押さえるアームが開きすぎていると、閉じるまでの距離が大きいので、シーソー角度が大きくなります。
この開きを狭くすることで、シーソー角度を小さくすることができます。
ただ、狭くし過ぎると、竿を置きにくくなります。 竿尻の直径に近くなると、シビアになるのです。

light03005.jpg

この、アームの回転軸の位置を下方に下げる事で、初期位置の開きを小さくすることができます。
この数値には、少しの許容しかありません。
構造を変えればできなくもありませんが、大掛かりになるので、ここは現在の形で最大限下げる事とし、あとは残しておいた変数、シーソーの回転軸の位置調整をする事にします。

light03006.jpg

それによる前後の重量バランスを取りなおすため、Y字部分、後部おもりの寸法等を調整しなおしました。

「楽竿ライト 量産化 4」につづく



にほんブログ村 釣りブログ 磯釣りへ
にほんブログ村

にほんブログ村 釣りブログ 海釣りへ
にほんブログ村

にほんブログ村 釣りブログへ
にほんブログ村

竿かけに革命を起こす! 「楽竿ライト 量産化 4」

2013.10.23(Wed)

量産化に向けた試作品の部品を外し、手作りの部品を組み合わせながら全体のバランスを取って行き、最終的なプロトタイプを作ります。




light04001.jpg

これが楽竿ライト量産型最終プロトタイプです。

先端のY字が、微妙に曲がっているのは、何度か変形させたためです。

ただなんとなくYの字に曲げているのではありません。
U字型、Y字型、それぞれに特徴があり、Y字に曲げる角度にも、ちょっとした効能があります。

今回も最終チェックが済み、微調整をしました。

light04002.jpg

細かい角度・寸法を変更して、最終仕様としました。

製法は、レーザーカット、板金加工、TIG溶接です。 一部金型も製作しました。

ロストワックスも考えたのですが、どこの工場も見積もりが、ずいぶんと割高だったので断念しました。

これが出来上がった量産型 楽竿ライト です。

light04003.jpg

底面には、2か所のネジ穴があります。

light04004.jpg

2か所とも、カメラの三脚のネジ穴です。 世界共通の規格なので、一般に販売されている普通のカメラ用三脚なら、どれでも接続可能です。
前方のネジ穴を使用します。

なぜ2か所あるのか?
これは別記事に書きますが、ちゃらんぼアタッチメント用です。
三脚は堤防用ですが、磯でもちゃらんぼに取り付けられるよう、アタッチメントを開発しました。

本体左面に、消えないようにエッチング処理をしました。

light04005.jpg

最近は何でもかんでも中国製なので、誇らしく「メイド イン ジャパン」を入れてみました(笑)

「楽竿ライト 量産化 5」につづく



にほんブログ村 釣りブログ 磯釣りへ
にほんブログ村

にほんブログ村 釣りブログ 海釣りへ
にほんブログ村

にほんブログ村 釣りブログへ
にほんブログ村

新・楽竿ライトの開発状況

2015.03.11(Wed)

昨年の5月より在庫切れの楽竿ライト。
ただ再生産するのではなく、さらに改良するために時間がかかっている。
現在の開発状況である。




変更点は、以下の二つ。



・左右アームの寸法、形状。

・ちゃらんぼアタッチメントとの一体化



まずは楽竿シリーズの命とも言える、左右アームの設計変更である。

形状的に、特に変える必要はないのだが、その生産であまりの歩留まりの悪さに変更を余儀なくされた。
原理と実動作は全く問題がないのだが、少しでも変更点があると、使用感がどのように変化するのか、感性の確認が必要だ。


20150303001.jpg

原理がわかれば、同じようなものは誰にでもすぐに作れる。
が、どのようなバランスに設定するかが重要で、これは図面では確認できない。
実験で確かめるしかないのである。


20150303002.jpg

少しでも寸法などが変われば、使用感ががらっと変わる。

例えば自動車にはトラックもあれば、スポーツカーもある。
用途によって求めるものが違うし、アソビがないシビアなセッティングにすると、長時間乗ると疲れてしまう。

使って気持ちいい、長時間使用しても疲れない。

そのようなバランスを探る作業を行うのである。

この20数年、そのバランスを探し続け、改良を繰り返してきたのであり、それはこれからも変わらない。


20150303003.jpg

ちょっと見ただけでは、どこがどのように変わったのかわからないはずだ。
アームの形状、寸法が少し違うが、使用感は現アームと変わらないように仕上げてある。



新しいアームの検証は、ほぼ終了した。

もう一つの課題は、「楽竿ライト」と「ちゃらんぼアタッチメント」の一体化である。


20150303004.jpg

アタッチメント部を小型にし、軽量化を図る。

現製品はネジで合体させるようにしているが、最初から溶接して一体化させる。

カメラの三脚に取り付けできないようになるが、磯の場合はほぼ100%ちゃらんぼに取り付けるし、堤防ではクーラーアタッチメントでクーラーに取り付けられるので、一体化バージョンを主力とするつもりだ。


20150303005.jpg

竿の設置角度は、現製品では上限角度が約20度のところを、27度としている。
普段は竿を上方に向ける事は少ないが、例えば足元のサラシに道糸を取られたくない場合などでは、このような角度にする事もある。


20150303006.jpg

竿を下に向ける限界は、-25度となった。
ここまで下に向けて使用する事は少ないが、ちゃらんぼが垂直に立たない事もあるので、設置角度の可能な範囲は広い方がいい。


ただ、得るものがあれば、失うものもある。
角度を細かく調整するのは、実験中のものよりも、現製品の方がやりやすい。
軽量化と、どちらを採るか・・・悩んだ部分である。

実は現製品を開発していた時の初期段階で、これの実験を行っている。
今、再検証している格好だ。




「どうしてなかなか再販しないのか?」

「簡単な変更なのに、なぜこんなに時間がかかるのか?」



そう思われる方も多かろう。

だが、理屈ではなく実際に使用して、まず自分が納得する。
そうして初めて、人に勧める事ができる。

20150303007.jpg

もともとは自分のために創り出した道具である。
いくら時間がかかっても、使いにくいものを世に出す事はしない。

1度や2度のフィールドテストで決定する事はしない。
これが私のスタイルであるので、これからも変えるつもりはない。


ただ・・・

「まだ~?」

という声をしょっちゅう電話やメールで頂くので、現状をお知らせする次第である。

お待ち頂いている皆様、もうしばらくご辛抱下さい。




にほんブログ村 釣りブログ 磯釣りへ
にほんブログ村

にほんブログ村 釣りブログ チヌ・黒鯛釣りへ
にほんブログ村

にほんブログ村 釣りブログへ
にほんブログ村

プロフィール

楽竿作者

Author:楽竿作者
釣り歴36年だけど、磯は初心者!
房総、伊豆半島、三宅島、八丈島に出かけています。

アクセス

カテゴリ

フリーエリア

ブロとも申請フォーム

にほんブログ村ランキング

↑