幽霊と事故

2013.09.09(Mon)

釣りとは全く関係のない話です。

こういう事も書けるのが、ブログのいいところだと思い、思い切って記す事にしました。




私が大学1年の時の事です。 季節は夏。
当時ヤマハのRZ-50 という、スポーツタイプの原付に乗っており、夏休みに東京から実家まで往復しました。

原付ですから、当然高速道路には乗れません。
一般道をとことこと走るのですが、若い事もあって、ぶっ通しで東京から高松まで帰りました。
まだ瀬戸大橋も開通しておらず、岡山県から香川県までは、宇高国道フェリーに乗って、瀬戸内海を渡ったのです。

実家から東京に帰る時の事です。

高校の時の友達が、京都の立命館という大学に行っており、彼のアパートに立ち寄って一泊しました。
翌早朝、東京に向けて出発。 彼は250ccのバイクに乗っており、途中まで並走してくれました。

一人になって、国道1号線をひたすら走り続けます。
朝8時過ぎだったと記憶しています。 鈴鹿の辺りを走っていたのですが、交通量の多い1号線にもかかわらず、対向車線も含めて、前後には車が1台も見えません。

山間部に近い田舎で、歩行者もいません。 気持ちよく走っておりました。

横断歩道があり、そこを通り過ぎる直前、突然左から子供が飛び出したのです。

っっ!!

急ブレーキは間に合わず、こけそうになりながら通り過ぎ、やっと止まります。
「危ないな~!」と、振り向くと・・・

誰もいないのです。

相変わらず人も車も、動くものがありません。 道の両側は開けた所で、隠れるような場所はありません。

ただ、その横断歩道の脇に、花が供えてありました。

一瞬で理解しました。
交通事故で死んだ人に供えられたものだと。

バイクにまたがり振り返ったまま、全身に鳥肌が立ち、急いでその場を走り去りました。
その後、無事に東京に帰りついたのですが、事件はここからです。

1週間後、大学の先輩の250ccのバイクを借り、埼玉県の友人宅に遊びに行き、夜も更けてから自宅に向かったのです。

深夜0時頃、小雨の中を、片道3車線の大宮バイパスを東京に向かっていたところ、事故を起こしました。

気が付いたのは、手術室でした。
左手が痛くて目が覚めたのですが、誰かが手首を引っ張っています。

耳元で誰かが「もう大丈夫だからね」と言っています。

丸いライトが何個も集まった無影灯が、ぼんやりと陽炎のように揺れながら目に入ってきました。
よくドラマで見ますが、あれは実際、こう見えるんです。

その後、記憶がありません。
次に目が覚めたのは、ベッドの上で、両親が心配そうにしていたのを覚えています。

事故の記憶がなかったのですが、後でやっと思い出したのは、右の頬が地面に、左の頬に雨が当たって、「うう~」とうめいている一瞬だけです。
その他の事は、今でも思い出せません。

事故に関係したという人たちが、何人かお見舞いに来て下さったのですが、私には全く覚えがありません。

左手首を骨折、今でも少し左右の手首の形が違います。
左大腿骨の解放骨折。 骨が折れて飛び出していたそうです。

その時はわからなかったのですが、左大腿骨骨頭も骨折していました。

事故の手術時、大腿骨にキンチャーとか言う金属棒を芯に通しており、3日も経てば、立って歩けるよ、と医師に言われていたのですが、とても動かせません。

医師と看護婦さんたちから、「弱虫だな~」とからかわれていたのですが、私があまりに痛がるので、ベッドの上で再度レントゲンを撮ったら・・・

医師が「・・・折れてた」

大腿骨の中央だけではなく、骨盤と接する玉のような場所も根元から折れていたのです。 そりゃ、動かせんわ。

再手術で、キンチャーを抜いてプレート、骨頭にはボルト6本をねじ込んだのでした。
今なら見落としで医療ミスだ!と言うところですが、その当時はそういう考えはありませんでした。

医師から、骨頭の血管が切れていれば骨が死んで溶けてくる、人工関節を入れることになれば、左右の足の長さが変わるので、ビッコをひくかも知れない、と言われました。

気分どん底で、移動は車椅子、1か月半後に退院しても、半年は松葉づえをついていました。

五体満足というのは、何ものにも代えがたい有難い事だと、心から思い知ったのです。
同時に、障害を負った方々の、その時のショックがわかります。

退院後、松葉づえをついて警察署に行き、事情聴取を受けました。 覚えていないので、ただ聞くだけ。
状況は以下のようでした。

片側3車線の左車線に、牛乳トレーラーが止まっていた。
それにバイクの私の左ひざが、直接当たって転倒。 すぐ後ろの中央車線を走っていた乗用車にはねられた。 ヘルメットはアゴヒモを締めていなかったので、飛んで行った。
バイクは前方に滑って行き、炎上。
新聞に載ったとも言っていました。

署の壁際の床に、バイクのヘルメットが6個並んでいます。 君のはどれ?と聞かれたので、右から2番目だと言うと、「よかったね~。左4つは、死亡事故だよ。」

私のヘルメットもヒビが入っており、これがなかったら死んでいたでしょう。

この事故状況、とても考えらませんが、記憶がないのでどうしようもありません。

親に、事故1週間前の鈴鹿の出来事を話すと、すぐにお祓いに連れていかれました。

当時、新宿に住んでいたので、近くの花園神社でした。

その後、無事に骨折は直り、今では走れるし、磯釣りにも行けます。 ただ、左足のリハビリを怠ったせいか、あぐらを組めません。

経験した者にしかわからないと思いますが、健康であるという事は、本当にありがたいものです。

数年前に、偶然にもバイクを借りた先輩にお会いました。 懐かしく話していると、彼は今、母校の教授になっていました。 あれからバイクには乗っていないそうです(笑)

私もそれからは霊を見ていませんが、道端に供えてある花を見るたびに、事故の事を思い出します。
鈴鹿付近の国道1号線は、今でも避けて、高速道路しか通らないようにしています。




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Author:楽竿作者
釣り歴36年だけど、磯は初心者!
房総、伊豆半島、三宅島、八丈島に出かけています。

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